2016年度 協豊会 安全衛生委員会「講演会」を開催
困難な時代を生きる
~ストレス社会を生き抜く「知情意」の力~
【講師】 筑波大学大学院 医学医療系・生命システム医学専攻
産業精神医学・宇宙医学研究グループ
JAXA 客員主任研究員    
松崎 一葉(まつざき いちよう) 教授
 ◆ 2017年1月18日(水)、協豊会安全衛生委員会主催の安全衛生講演会が刈谷市総合文化センター(アイリス)にて開催されました。講演会には講師として筑波大学大学院 松崎一葉教授をお招きし、ご来賓のトヨタ自動車㈱調達企画部の西村部長様、及び安全健康推進部の丸山PP様、栄豊会各委員様、協豊会企画委員様の方々をはじめとして協豊会224社、総勢570名に ご参加いただきました。
 
 ◆  開会挨拶:佐藤委員長
【佐藤委員長】
開演に先立ち、「仕事や作業環境に関して、様々なストレスを感じる現代において労働者の心の健康問題にどのように気づき、取り組んでいくかが重要な課題であると考え、この機会を設定しました。企業トップ、安全衛生に関わるものの心得、責任について知見を頂き2017年の安全衛生活動の指針となるような考え方、仕組み、取り組みの参考にして頂ければ幸いです。」と述べられました。
 ◆ 講演
  講演の中で松崎一葉教授は題目の「困難な時代に生きる~ストレス社会を生き抜く『知情意』
  の力~」について うつになる要件と企業に考えて頂きたいことを語られました。 

【松崎一葉教授】
 ○ 残業抑制と業績向上の相反する要求が要因であり、それらを両立させる新らしい知識が必要
 ○ うつになりやすい人のタイプは2つ
 ・反省せず他責・他罰的な「未熟型」
 ・心身の「電池切れ」とやり甲斐と目標喪失の「燃え尽き」
 ○ うつになりやすい性格は
 ・イヤと言えずに引き受ける
 ・執着気質
 ・納得するまで仕上げようとし休暇中もくつろげない

【会場風景】
人は100の要求に対し適切に対応しようとして、200の成果を出さねばならないと思い込む。そして日常のストレスが通常人より数倍大きくなり、思い通り進まないと、過重労働・徹夜・自責の念に駆られることとなる。
会社に考えて頂きたいことは「無理するなよ」ではなく、「帰宅の指示など明確な指示」「秩序指向性を活用」して管理すること。時間的裁量権を与え、達成感を得られる労務管理で仕事量を減らさなくてもストレスを減らすことを考えること。
そして「まあ将来何かの役に立つかも・・の鈍感力」「今は厳しいがあと2週間すれば・・・の先に一筋の光を見出せる感覚」「今までの自らの成功体験に基づいて現在の自分に十分な自信が持てること」そういう希望と資質を醸成できる上司と社風であることが望ましいと講演されました。
 ◆  閉会挨拶:吉村委員
【吉村委員】
「非常に有意義な講演でした。協豊会の基本方針であります『安全・衛生活動は総ての生産活動の基本である』との認識に立ち、今後の安全衛生活動に役立てて行きたい」と閉会の挨拶を述べられました。
講演後のアンケートは、「中身が濃かった」「直面する問題に直結する内容」と好評でした。

詳細<会員限定>

一覧へ戻る