◆講師紹介 |
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1958年9月 生まれ |
1981年3月 東京大学工学部産業機械工学科卒業 |
1983年3月 東京大学大学院工学系研究科産業機械工学専攻修士課程修了 |
4月 日立金属株式会社入社 同社磁性材料研究所勤務、磁気ディスクに従事 |
1987年1月 同社設備開発研究所転勤、磁気ヘッド生産設備の設計に従事 |
1989年2月 HMT Technology Corp.出向、磁気ディスクの生産に従事 |
1992年3月 同社退社 |
4月 東京大学大学院工学系研究科産業機械工学専攻助教授 |
2001年3月 東京大学工学部附属総合試験所教授 |
2002年1月 東京大学大学院工学系研究科総合研究機構教授 |
2006年4月 東京大学大学院工学系研究科機械工学専攻教授
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◆講演会
ご講演は、東京大学の実験室での冷蔵庫の爆発、台湾の鉄道線脱線事故、韓国のフェリー転覆事故、2011年の福島第一原発の事故、東大生の就職戦争での苦戦の話などを交えながら、安全衛生、経営、教育等の非常に身近で興味深く、参考になるお話から始まりました。
失敗学は2000年頃から始まり、ナッレジマネージメントを愚直に行い推進してきたが、2011年(東日本大震災後)から安全活動がガラッと変わり、“つい、うっかり”から“まさか”の事故に世の中が注目。そのころから失敗知識のデータベースだけでは失敗を防げ |
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なくなってきました。それは、周りがデータベースを準備しても、本人がリスクに気付かず脳の活動がスタートしないことが原因で、それを防ぐ為には“自分で考える事が重要”であると教えて頂きました。
考えるということは、違和感を仮設立証することであり、違和感の検出感度はルーティーンから外れ、外に出ると高くなること。そこで感じたことを何でそう思ったのか、マインドワンダリングして考え、それを記録に残しておき、考える種を沢山持つこと。アイデアマンはその時に考えるのではなく、溜めたものを使うだけであることを分かりやすくご説明頂きました。また、違和感の感度を高める為には、芸術系の教育方法が参考になること。違和感を言葉にする必要はなく、写真や絵で示すのも良いこと、その具体的な方法として「1週間の間に違和感を感じたことを10枚写真に撮る。」ということもアドバイスして頂きました。
最後に「“決められた事を守る”まじめな子だけが必要ではなく、リーダーはもしそうじゃなかった時にどうしたら良いかと、ちょっとでも考えてみることが失敗を防ぐことに繋がって、良い結果が出るのではないかと思います。」と締められました。 |